美しく軽やかな日々。

主婦となった編集者ライターの、美と健康と生活まわりのこと。

『愛と家事』

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太田明日香さんの本が届いた。

嬉しい気持ちと、複雑な気持ちが合わさる。

 

以前に、

ご自身が夜学舎というレーベルを立ち上げ、

そこからZINEを出していて、

私はすでにそちらを読んでいたからだ。

 

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私と太田さんは同世代。

ともにフリーランスの編集者・ライターとして

活動しているという共通点がある。

 

私は一方的に彼女に憧れていて

とても好きな友人のひとりと思っているので

このZINEを読んだ時、正直戸惑った。

 

私の知らない「太田さん」を知った。

 ZINEの中にいる「太田さん」が

あまりに赤裸々な過去の話と現在の話をしている。

混乱しながらあっという間に読み終わった。

 

再編集された本は、

分厚くなった分内容も増していた。

ペラペラとページをめくる。

そのスピードが、加速していく。

 

自分を育ててくれた家族や環境のこと、

大学を卒業してからの自分、

若くして結婚し離婚したこと、

再婚をしてからのこと…。

 

とても不思議なんだけど、

生まれ育った場所も違えば

これまでの歩みが全然違う、

同世代で同業者という共通点の彼女と

私が重なる部分があって、気持ちが辛くなった。

 

特に家族に対する気持ち。

母親と自分との関係性。

 

あぁ、私も「太田さん」も

家族の呪縛からずっと逃れられなかったんだと思った。

圧倒的に強くて重たい親からの愛にうんざりすることもあった。

 

ペラペラと読み進める中、

「遅れてきた反抗期」という章でそのスピードが落ちた。

もう、これは、私そのものじゃないか。

からしてもらったこと、

私が親になったら同じようにできるのか。

グルグルと過去の自分の記憶が蘇る。

私を含めて子ども3人、専門学校や大学にやってくれて、

だけど、誰も学んだことを生かした仕事なんてしていない…。

 

涙が出てきた。

「太田さん」よく、向き合ったね。

今も、向き合わずにいる人はたくさんいる。

正しいかどうか分からないけれど、

親からの重すぎる無償の愛に溺れそうになった人、

その愛を感じられず恨んでいる人、

きっときっとたくさんいる。

 

血の繋がすべてをチャラにできるチカラはない。

 

本の中に出てくる「太田さん」が語る、過去の話と今の話。

たまに会う、

飄々としていて繊細で、いつも何かを深く考えている彼女の中に、

こんな事実が秘められていたなんて。

 

本にしたためた家族、家族になれなかった人、家族だった人、

それぞれに対して、彼女なりの向き合い方を見た気がした。

本を読み終えると私は前を向いていた。

 

私の目の前には、

ニンテンドースイッチのゲームにお熱な夫がいて、

私もまた私なりの家族との向き合い方を模索しているんだ、

と思った。